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■ Photoshop Tips コンクリートを流れる液体金属 ■

完成イメージ

映画「ターミネーター2」に出てきたT1000のような液体金属風の表現です。
以前、Photoshop関連書籍に執筆した水滴の表現の発展形として考えてみました。


工程1 まず、背景となるコンクリート床を作成します。
(背景が不要の方は、5工程飛ばしてメタル部分の作成からどうぞ)

Photoshop上で500×500ピクセル程度の新規画像を作成し、ツールボックスの描画色と背景色をキーボードの(d)を押して初期設定に戻してから、フィルタメニュー→“描画”→ “雲模様1”を適用します。
工程2 作成した画像に、フィルタメニュー→“ぼかし”→“ぼかし(移動)”を以下の値で適用します。

[角度:45度]
[距離:400pixels]

さらに新規レイヤーを作成し、図のような位置にラインツールで太さ5pixels程度のラインを濃いめのグレーで2本描いておきます。
斜めに線を引くときは、Shiftキーを押して、斜め45度に角度を固定しておくと便利です。
工程3 このラインを引いたレイヤーに、レイヤー効果“ベベルとエンボス”を適用します。

効果の値は、左の図を参考にして下さい。
(クリックすると拡大できます)
工程4 効果を適用するとこのような溝が出来ます。
さらに、背景テクスチャと馴染ませるため、レイヤーオプション[不透明度:80%]で合成しておきます。
工程5 仕上げに、レイヤーメニュー→“新規レイヤー”→“調整レイヤー...”[レベル補正]を以下の値で作成し、濃度を調整します。

[チャンネル:RGB]
[入力レベル:0 0.75 200]

これで背景のコンクリート床部分は完成です。
工程6 次に、メタル部分を作成します。

チャンネルパレットのメニューから“新規チャンネル...”を実行して新規アルファチャンネルを作成し、白のブラシで図のような模様を描いていきます。

ブラシは直径100〜200pixels程度の大きめのブラシを使い、水滴がポタポタと落ちた跡をイメージしながらクリックしていきます。
工程7 出来上がった画像に、
フィルタメニュー→“ぼかし”→“ぼかし(ガウス)”
[半径:7.0]
を適用します。
工程8 さらにレベル補正でメタルの形状を整えます。
レベル補正の値は

[チャンネル:アルファチャンネル1]
[入力レベル:162 1.00 198]
[出力レベル:0 255]

で調整しました。
工程9 このチャンネルを選択範囲として読み込み、新規レイヤーを作成したのち、 [R:182][G:182][B:182] のグレーで塗りつぶし(Option+Delete)を行います。
工程10 このレイヤーに“ベベルとエンボス”のレイヤー効果を適用します。
効果の値は、左の図を参考にして下さい。
(クリックすると拡大できます)
工程11 ここで、見せ方にひと工夫加えます。
出来上がったメタル形状のレイヤーを120%程度に拡大して構図を調整し、ブラシや消しゴムで、液体の流れがミゾの部分で変化しているような表現を追加しました。
(見やすいように色を変えてあります)

面倒だったらこの工程は飛ばして下さい(笑)
工程12 新規レイヤーを1枚作成し、メタル形状のレイヤーとリンクさせて結合して1つのレイヤーにします。
このレイヤーに、フィルタメニュー→“アーティスティック”→“ラップ...”を以下の値で適用します。

[ハイライトの強さ:18]
[正確さ:9]
[滑らかさ:9]
工程13 さらにこのレイヤーをコピーして新規レイヤーを作成、フィルタメニュー→“スケッチ”→“クロム...”を以下の値で適用します。

[詳細:8]
[滑らかさ:2]

このレイヤーは、 レイヤーオプション[描画モード:ハードライト][不透明度:20%] で合成、下の“ラップ...”を適用したレイヤーと結合します。
工程14 レイヤーメニュー→“新規レイヤー”→“調整レイヤー...”[レベル補正]を以下の値でクリッピングマスクとしてメタル形状のレイヤーに適用すると、金属の質感が出てきます。

[チャンネル:RGB]
[入力レベル:135 1.00 210]

最後にカラーバランスレイヤーを追加して、ハイライトのブルーを[+20]シャドウのレッドを[+3]として、[不透明度:60%]で合成し、全体に若干の色味を加えれば完成です。

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